♪「はじき出された 半端な命~」鶴田浩二が唄う「無情のブルース」には 抑圧に絶え 我慢に我慢を重ねた男の哀しみが伝わってくる。
博奕打ちシリーズ第10作。
昭和初期。大森の岩井一家の清次郎(鶴田浩二)は、直江津で女剣劇一座の花形・静江(大楠道代)と出会い 二人は恋に落ち、再会を約束をして別れたのだが 大森に戻った清次郎は愚連隊と渡り合い傷を負わせ5年の刑を受けてしまう。清次郎をあきらめた静江は岩井一家の親分・東五郎(清水道太郎)に求婚され結婚。
大森海岸の埋立工事をめぐり、岩井一家の縄張りを狙う本家桜田一家一門。本家の陰謀を知った勘次が返り討ちになったのを知り、清次郎は怒りのドスを振り上げる!
競演の若山富三郎が、その存在感が凄い! 血まみれのラストシーンは胸が高まり 嗚咽すら出てしまう。
(新世界東映)