” お竜はん、あんた いつも ええとこで 出てきまんな!”
涙と笑いと迫力の 活動大写真!!
四国一の大親分であり、怖さ 強靭さに加えて人情と情愛、男の中の男!若山富三郎、熊虎の活躍を描く任侠シリーズ第2作。
先日の第一作を ご覧になったお客様の好評と熱望に お応えしての上映です。
一家を引き連れて熱海の温泉にやって来た熊虎は、人助けをしたことから その力量が認められ 天皇に献上する第1号自動車の運搬と警備を任せられる。
ところが、地元のヤクザたちの妨害によって 自動車は爆破。主催者の雇い主までが殺されてしまう。
怒りの熊虎は 事件の途上で助っ人に現れたお竜(藤純子)とともに敵陣へ殴り込む!
今回は 極道者でありながら、天皇陛下の側近から その男気を認められ表彰された熊虎が 任侠道ではなく、愛国心と庶民の為に 立ち上がる姿が 実に眩しい。この映画を見て、人間としての誇りを持つことが いかに崇高であるかを強く感じてしまうのだ。
本作から数年後、若山富三郎は 「悪魔の手毬唄」「衝動殺人 息子よ」で性格俳優として その本領を発揮し続け 波乱の人生に幕を閉じるのである。本作は 若山が最も弾け ダイナミックに芝居を披露した時代の映画であった。
(新世界東映)