いつもの東映映画とは ひと味もふた味も違う。全編オーストラリアでロケーション撮影を決行。志村喬などを除けば、高倉健さんの周囲はアメリカ人ばかりなのである。
海外でも公開されているが、本作は「ルパン三世」の山田康雄など 主に 70年代に活躍した名声優たちが声を吹き替えた。全編が 西部劇、マカロニウエスタンを思わせる大迫力。のちに「ザ・ヤクザ」「ブラックレイン」に出演する高倉健さんは はじめて欧米の演劇人との共演である。
健さん演じる、日本人の父とアメリカ人の母の間に生まれたカウボーイ、ケン。
さまざまな人たちを出会いながら、憎き両親の仇を追って旅をする和製西部劇で、公開時にさ「サムライ・ウェスタン」と銘打たれた。
(新世界東映)