神戸の私立女子高校・聖光女子学園3年4組。
ここでは、激しく対立する2つのスケバングループがあった。学園理事長の妾腹・澄子(衣麻遼子)と、「乱世会のおミチ」こと迪子(杉本美樹)の二大勢力。
かつて「乱れ菊のお由紀」と呼ばれた伝説のスケバン・由紀(池玲子)が転校してきた。由紀は、迪子に喧嘩を売られても応じようとせず、一方的に殴られてしまう。
由紀は、彼女をかばった優等生の洋子と、両親がいないという境遇が共通していたことが元で親しくなった。
洋子は学校では優等生だが、実はクラブでホステスのアルバイトをしており、学園理事長の息子・丈夫と付き合っていた。
由紀は度量を買った澄子のグループに加入。 澄子らのグループは、手下にした生徒に売春をさせて私腹を肥やしていた。憤激した迪子らは、2人の仲間を澄子グループに潜入させるも計画が露見し、2人は凄惨なリンチに遭う。
迪子らは救出のために澄子グループに奇襲をかける。3年4組の担任教師が、彼女らの大乱闘をたまたま目撃し、仲裁に入ったため、決着がつかずに終わる。
吉岡を逆恨みした迪子は、吉岡の恋人である女教師・秋子を校外の男友達にさらわせ、吉岡の目の前で襲わせる。そこへ由紀が現れて秋子を救出し、迪子に決闘を申し込む。学園伝統の決闘場であるビーナスブリッジでのタイマン勝負は引き分けに終わり、由紀は生徒手帳を落として立ち去った。生徒手帳には、ある一家心中を報じた新聞記事がはさまっていた。深まる謎と共に女子高生たちの壮絶な戦いが始まる。
碧川初枝役の新人・碧川ジュンは有名校、学習院出身のお嬢さんで大阪生まれ。宝塚音楽学校に入学したが中退し、テレビのカバーガールをやっていた時、本作のプロデューサーにスカウトされ出演となった。
「学習院出身のお嬢さんにしては大した度胸。顔もスタイルもいいし、ポスト・池玲子のナンバーワン」と評判だったが、学習院出身の先輩、松井康子が共演だった。松井は若い頃は「山本富士子にソックリ」とも謳われたが[、この当時は体重70キロ超と太ってしまい、往年の面影はなく碧川は「松井さんがおスモウさんみたいに肥えられたので私の出番でしょ」と新人ながら啖呵を切ったことから、松井と口論になり、1時撮影がストップになった。
(新世界東映)